今のご時世、クラッカー(悪意を持ったハッカー)らは日々攻撃を仕掛けています。

 「自分は関係ない」と思われている方もいらっしゃるかもしれませんが、実は完璧に安全なところなんてないんです。北朝鮮やシリアには最先端の技術をもったサイバー部隊がいるといわれています。ましてや中国は、「人民解放軍(国防軍)」として、サイバー部隊を万単位で確保しています。

  そのほかにも、アメリカやロシア、そして何より怖いのが「少し知識を持ったばかりの人」です。実は、誰でもサイバー攻撃は起こせるのです。「なんだこんなものか」と思った好奇心旺盛の人が、実は一番危険なんです。

  今回ご紹介するのは、「無料でパソコンを外部の攻撃から守る」ソフトウェアです。導入しておいて損はないと思います。 「モニター機能」もあるので、「トータルの通信量」「アプリごとの通信量」を見たりすることもできます。

Windows7/8等に対応しています。Mac版はリリースされていません。 

そのソフトウェアとは?

 「GlassWire」というソフトで、ファイアウォール機能を持った無料ソフトになります。
 デザインも洗練されていて、ネットワークモニター(通信の状態など)を見る機能もあります。

そもそもファイアウォールとは?

 ファイアウォールというのは、「正しい通信のみ許可」して「怪しい通信は遮断」してくれるものです。
 「家」でたとえれば、ファイアウォールは「窓のカギを閉める」役割をしてくれているんです。
 
 ※?となった方はこちら(↓)をご覧ください。
 例えば、今自分が家でパソコンをネットにつないでいるとします。
 そしてそのパソコンで仮にGoogleのサイトを開けば、パソコンの"中の人"は、家から外に出て、Googleの会社(サーバ)に行って、「データ」を取得し、あなたの家に持ち帰ってきます。そして、あなたのパソコンの画面に、「Googleのサイト」を表示するんですが、この"中の人"は、「窓を常にあけっぱなし」にしているんです。
 だから、泥棒なんかは、簡単に入れるんです。泥棒というのは、ネットの世界でいうクラッカー(悪意を持ったハッカー)のことですね。
 ところが、「ファイアウォールを導入」していると、その泥棒が入れないように、カギをしちゃうんです。そして、「許可している"中の人"」が入る時にだけ窓を開け、「不審な人」が来たら、窓を閉めたままで、中に通さないんです。
 この役割をしてくれているのが、「ファイアウォール」という仕組みのものなんです。
 「!私ファイアウォールインストールしてない!」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。ところが、一応「パソコンには標準でファイアウォールソフトが付属」しているんです。これがある程度守ってくれているんです。
 更に、無線LANルーターなどを通してパソコンをネットにつなげていれば、最近の「無線LANルーター」には「ファイアウォール機能」がついているので、そのルーターを介してネットにつないでいる機器は、「ルーターによって保護」されているんです。
 ちなみに、ファイアウォールというのは、パソコンのソフトウェアにもあり、専門の機械もあります。企業なんかは、このファイアウォールという機械を導入しているわけですが、なにしろ高価(数十万円以上もザラです)なので、一般家庭では「ソフトウェア(アプリ)」として、それぞれの機器にインストールするか、最近では「ルーター」がこのファイアウォールの役割をしてくれたりするんです。
 
さて、前置きが長くなってしまいましたが、本題の「GlassWire」をご紹介していきたいと思います。

「GlassWire」は信用できるか?危険か?

 このソフトウェアは、ファイアウォールソフト、ネットワークモニターツールとしては、ある程度有名なソフトになります。
 最近のウイルス対策ソフトにはこれらの機能がついてくるものも多いので、競合する製品は多いのですが、それらのソフトであれば、「有料版」を購入する必要があるにも関わらず、こちらはお金がかかりません。

 もう何ヶ月もウイルス対策ソフトと併用していますが、今のところ何のトラブルも起こさず、ただただ使いやすく、安定しています。ウイルス対策ソフト側からGlassWireのネット通信等を監視しても不審な点もありませんでした。

インストール手順

 1.公式サイトの「Download GlassWire Free」よりソフトをダウンロードします。
 2.ダウンロードされた「GlassWireSetup.exe」を起動します。
 3.「Next」をクリックしていき、そのままインストールを完了します。
   以上で完了です。

使い方

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 「Graph」は現在~過去の通信状況です。グラフをクリックするとリアルタイム更新が一時停止し、どのアプリが通信しているのか知ることができます。
 「FireWall」はアプリケーションごとに通信量を確認することが出来ます。
 「Usage」は累計通信量を見ることができます。「Incoming」がダウンロードで「Outgoing」がアップロードです。
 「Alerts」は警告や通知された情報が表示されています。

Alertsの通知される情報について

「DNS Server Setting Changed」・・・DNSサーバーの設定(接続先)が変わりました
 パソコンは常に自動で最適なDNSサーバを探し出し、そこに接続しているので、全く気にする必要はありません。
 ※DNSサーバとは?
 DNSサーバというのは、IPアドレスとURLを変換しているサーバです。
 ネットにつなぐ際、「Googleを開こう!」と思うと、「http://www.google.com/」と入力して接続すれば、つながりますよね。これは、DNSサーバのおかげなんです。
  
 本当は、「8.8.8.8(GoogleのサーバのIPアドレス)」というIPアドレスへ接続しているのですが、文字の列だと、そこがどんなサイトかわからないですよね。更に、覚えにくいです。
 そこで出てきたのが、「数字(IPアドレス)」と「アルファベット」を変換して、利便性を向上してくれるサーバ、「DNSサーバ」なんです。

 実は、どこかのページにアクセスするとき、このDNSサーバを経由しています。なので、どうしても通信速度が低下します。更に、同じDNSサーバにみんなが「Yahoo開きたい」「このサイト見たい」とアクセスすると、DNSサーバは処理が遅くなります。すると、「ネットを開きたいけど読み込みが始まらない」というような問題が起きてくるわけです。それを改善する機能が、「混雑していたり応答速度が遅かったらほかのDNSサーバに接続する」機能なんです。

 この通知はその機能によるものなので、気にする必要はありません。

「Apprication Info Changed」・・・アプリケーションが変更されました。
 アプリのバージョンアップをしたときなどに通知されるものです。
 もちろんバックグラウンドでアプリを自動アップデートするものもありますが、「悪さをするソフトが、勝手に正規のファイルを書き換えた可能性」もあります。
 用心深く見ておいたほうがいいです。

「First Nettwork Activity」・・・そのアプリケーションが初めてネットに接続したときに表示されます。
 悪さをするアプリを、マルウェアと呼ぶのですが、その中には、潜伏期間を置いて、ユーザがそのファイルをダウンロード、実行したことを忘れたころに活動を始める「トロイの木馬」というものがあります。起動したときは一切問題がなく、ウイルス対策ソフトも気づかなくても、忘れたころに、ネットから悪いファイルを勝手にダウンロードして、初めてそこで悪さをし始めるというようなものです。
 「なんで昔ダウンロードしたこのアプリが今頃ネットに?」と思うような場合は要注意です。 
私はこのくらいしか通知を見ていないのですが、「通信量が気になる」という方や「セキュリティが不安」という方は、GlassWireは直感的にわかるようなデザインなので、わかりやすく最適なソフトだと思います。